藤子まんがの故郷「富山県」は鉄道の聖地? まんが道、鉄の道<前編>

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今度は地鉄環状線に乗り、国際会議場前駅で降りた。ここにⒶ先生が高校を卒業して就職した新聞会社がある。漫画では「立山新聞」となっているが「富山新聞」がモデルと言われている。

余談だが『名たんていカゲマン』の漫画でおなじみの山根あおおに先生も富山ご出身で、中学生の時に北日本少年新聞で漫画家デビューしていた。高校を卒業し東京に上京する際に各新聞社にあいさつに行ったら、富山新聞でお茶を出してくれたのが当時そこに就職していたⒶ先生だったという。山根先生はⒶ先生の一歳下だ。

「その時ぼくは知らなかったんだけど、Ⓐ先生はぼくのことを知っていたらしい。後に会った際に、実はあの時……という話をⒶ先生に聞かされたよ」

なんだかすごすぎるエピソードだ。

列車はご主人の手作り

さて、再び地鉄市内線で一度来てみたかった喫茶店「珈琲駅ブルートレイン」へ。列車のボックスシートのような座席、貴重な鉄道グッズの数々。しかしこちらが個性的なのは、なんといっても鉄道模型。壁にはめ込まれたガラスの向こうに鉄道模型が走っているのだ。しかもこの模型、なんとほとんどがご主人の手作り! 木を彫って丁寧に仕上げていくらしい。素晴らしすぎる。しかもよく走って感心しきりである。

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落ち着いた店内とこの日の発車順番表。すでに北海道新幹線も走っている

作った車両の中で特に苦労したのは南海電鉄のラピートだそう。顔も窓もすべて丸いので、木を彫るのはかなり大変だったらしい。新型車両の発表があると、すぐにその車両製作を始めるとのこと。北陸新幹線もここでは実際に開業する前から走っていた。

こちらでいただいた卵サンドはふわふわの卵焼きタイプのものでかなり好み。「あまちゃん」の喫茶リアスのモデルになった久慈市の喫茶モカを思い出した。コーヒーも本当に美味しく、大変居心地のよい場所だった。ぜひまた来たい。

富山から高岡に移動する。この区間はあいの風とやま鉄道だ。しかも特例として、途中下車しなければ青春18きっぷが使えるのである。知っててよかった。

まずは万葉線に乗ってみよう。富山のライトレールもそうだが、建物の中から未来的なデザインの車両が出てくる光景はまるでF先生のSFワールドのようでなんだかワクワクする。

万葉線は通常赤色の車体だが、青色でドラえもんのキャラクターが描かれた「ドラえもんトラム」という車両も走っている。これが目当てだ。

待っていると、来た来た、ラッピング車両!

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