ピンピンコロリは長寿社会のためならず--『ご老人は謎だらけ』を書いた佐藤眞一氏(大阪大学大学院人間科学研究科教授)に聞く

──「ピンピンコロリ」が理想形とされています。

日本の医療はそれを目指してきた。しかし、現実問題としては、そうではない。長寿になって、認知症や障害を持っても、よりよく生きてもらうことを考える。そういう人たちになりたくないという潜在的な否定意識が、ピンピンコロリには感じられる。ケアの必要な人とも一緒の社会に生きていく覚悟がないと、長寿社会はよりよいものにならない。

さとう・しんいち
専門は臨床死生学・老年行動学。1956年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程、東京都老人総合研究所研究員、ドイツ連邦共和国マックスプランク人口学研究所上級客員研究員、明治学院大学心理学部教授などを経る。前日本老年行動科学会会長、日本応用老年学会理事。

(聞き手:塚田紀史 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済2012年2月4日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

『ご老人は謎だらけ』 光文社新書 777円 195ページ

  

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