中国自動車大手「広汽集団」、大幅減益の背景事情 トヨタ・ホンダとの合弁会社の不振が痛手に

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広汽トヨタと広汽ホンダは中国市場での失地回復を急いでいる。広汽トヨタは市場ニーズにより的確に対応するため、研究開発体制の現地化や中国の部品サプライヤーからの調達拡大を進めている。その成果の第1弾である新型EV「鉑智3X」を、2025年3月に発売する計画だ。

広汽トヨタは中国で現地開発した新型EV「鉑智3X」を失地回復の切り札として投入する(写真は同社ウェブサイトより)

広汽ホンダは年間12万台の生産能力を持つEV・PHVの専用工場を建設し、2024年12月下旬に稼働させた。それに先立ち年間生産能力5万台のエンジン車の生産ラインを停止し、余剰生産能力の削減を進めている。

独自ブランドの販売も失速

「伝祺(トランプチ)」や「埃安(アイオン)」など広汽集団の独自ブランド車の販売が失速したことも、同社の業績悪化の一因になった。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

なかでもEV専業の埃安は、2023年までの急成長から一転、2024年の販売台数は前年比22%減の37万4900台にとどまった。中国市場でPHVの人気が高まる中、品揃えがEVに限られ、新型車の投入もなかったことが顧客離れを招いたとみられる。

広汽集団は巻き返しの一環として通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と手を組み、新たな高級ブランドを立ち上げる計画だ。2024年11月に提携契約に調印した後、2025年1月10日には広汽集団の董事会(取締役会に相当)が事業会社の設立を承認。第1号モデルはメーカー希望価格が30万元(約646万円)クラスのスマートカーを予定している。

(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は1月11日

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