想像以上に仕事が変わるAIボイスレコーダー PLAUD NOTEの実力と活用法

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ところで、この製品は、ハードウェアそのものには毎月あたり300分しか録音音声を分析できない制約がある。

また、適切な要約レポートを得るためには、レポートを得るためのプロンプト(すなわちテンプレート)が必要だが、もっと詳細にレポートの形式を指定したい場合などもあるだろう。そうしたカスタムテンプレートを作ることもできるのだが、その利用には別途サブスクリプションサービスに加入する必要がある。

追加質問でさらにAIに分析

プレミアムサービスのサブスクリプションは、年間1万2000円で機能を拡張したうえで1200分までの録音を処理可能になる。そして拡張される機能の中にはAsk AIというものがある。

録音されているデータの中にある情報を参照書類としてAIに読み込ませたうえで、そこに追加質問をすることによって、重要なデータを引き出したり、より深い分析を行うために使う機能だ。

前述のAppleの発表会における録音に対して、Ask AIで主要なデータを抜き出して一覧にするよう指示すると画面のような情報を得ることができた。

(画像:筆者作成)

 

さらに前述の災害DXの取材録音に対し、マイナカードをどのように活用しているのかを尋ねると画面の答えが出る。膨大な情報量の中から、ピンポイントで必要な情報を取り出せるわけだ。

(画像:筆者作成)
(画像:筆者作成)

ハードウェアにコストをかけたうえで、さらにサブスクリプションサービスと契約しなければならないと聞けば、多くの人が敬遠するはずだが、実際に使い始めてみると、あまりにも便利すぎて、すぐにでもサブスクリプションに契約したくなる。何しろ300分ではまったく足りないと感じるようになるからだ。

打ち合わせ内容に関して合意したことをきちんと確認するのはなかなか難しいものだ。もちろん完全にAIを信じるだけでは、誤りが起きる可能性もゼロではない。しかし少なくともどこで何が話されていて、どのような結論になっているのか。AIが録音に対して、大きな手助けをしてくれることは、多くの場合において大きな価値がある。

この製品を使い始めて以来、つねにアイデアなどを音声で録音しておくようにし始めた。複数の録音に分かれていても構わない。複数の録音データを1つにまとめて文字起こしし、それをAIサービスで分析することが可能だからだ。

AIの優れている点は、表現に揺れがあったり、あるいは標準化されてない雑多なデータがあったとしても、それら全体を見渡したうえでそれなりの結論を出してくれる点にある。そもそも、アイデアを出すときには、最終的な結論など決まっていないことがほとんどだろう。何でもいいのである。一定のテーマに従ったアイデアをひたすらに録音しておき、AIに要約を作らせると、意外にも、自分自身の考えをまとめるために、大きな役割を果たしてくれる。

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