崖っぷちのエルピーダ 苦肉の救済シナリオ

崖っぷちのエルピーダ 苦肉の救済シナリオ

半導体大手エルピーダメモリが存亡の危機に立たされている。同社はパソコンなどに使われるDRAMで世界3位。日本唯一のメーカーだが、販売価格の急落に見舞われ、2012年3月期決算は1000億円規模の赤字が避けられない。

最大の焦点は、4月までに合計1200億円超という巨額返済をどう乗り切るか、だ。11年9月末で1000億円あった手元資金は大幅に減っている可能性が高い。2月2日に予定する11年4~12月期の決算発表までに、少なくとも再建計画の大枠は示す必要があるだろう。

が、エルピーダ単独で今回の難局を乗り切るのは、現実的には、かなり難しい。

理由の一つが、銀行との関係。エルピーダは「取引行と等間隔で付き合うスタンスを取ってきたため、支援策をまとめるメイン行を持たない」(銀行関係者)。09年に経営危機に直面した際には、経済産業省が産業活力再生特別措置法を適用し、公的支援に踏み切った。背景には、日本にDRAM企業を残すという大義名分に加え、「銀行が積極的に支援したがらなかった」(同)という事情がある。エルピーダは今回も国に助けを求めざるをえない状況だ。

救済のカギはNAND

だが支援も二度目となれば、実施へのハードルは高い。1月中旬には、前回の支援にかかわっていた経産省のキャリア官僚がインサイダー取引で逮捕され、一段と身動きが取りにくくなった。

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遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

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