280psにグランドワゴン「2代目レガシィ」の挑戦 外国人デザイナーによるスタイリングも意欲的

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もちろん、1989年に登場した初代は、高く評価したい。

レオーネで培ってきた水平対向4気筒エンジンと、左右対称AWD(当時は4WDと呼ばれていた)というメカニズム、ツーリングワゴンというパッケージをより洗練させたうえに、2.0リッターターボエンジンのGTグレードを新設することによって、それまで日本にはなかったスポーツワゴンというカテゴリーを構築したのだから。

ステーションワゴンブームのきっかけとなった初代「レガシィ ツーリングワゴン」(写真:SUBARU)
ステーションワゴンブームのきっかけとなった初代「レガシィ ツーリングワゴン」(写真:SUBARU)

一方のセダンは、世界ラリー選手権(WRC)にフル参戦を開始。それまでのレオーネは、サファリラリーなどアフリカンイベントでの活動が主だったが、レガシィはヨーロッパラウンドにも挑戦し、その後の「インプレッサWRX」によるチャンピオン獲得の礎を築いた。

2代目でアウトバックの前身が誕生

ただし、この世代では、まだアウトバックに相当するモデルは生まれていない。登場したのは2代目からである。

そのときの名称は「レガシィ グランドワゴン」で、3代目でイングランド北部の都市名から「レガシィ ランカスター」となり、4代目でようやく「レガシィ アウトバック」を名乗る。

海外では1994年に発表された当初からアウトバックと呼ばれていたので、ルーツはグランドワゴンにある といっていいだろう。

1995年に登場した「レガシィ グランドワゴン」(写真:SUBARU)
1995年に登場した「レガシィ グランドワゴン」(写真:SUBARU)

グランドワゴンは、ツーリングワゴンをベースに車高を上げ、2トーンカラーをまとい、バンパーをたくましい造形に変えていた。車高に余裕がある4WDワゴンという成り立ちをレオーネツーリングワゴンから引き継ぎつつ、そこにアウトドアテイストを盛り込んだ新しいスタイルだった。

当時はまだクロスオーバービークルという呼び名はなかったが、間違いなくそこに当てはまる車種だ。

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