「パーカー騒動」で吠える"令和おじさん"の正体 団塊ジュニアはなぜパーカーにこだわるのか?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

240年の歴史を持つイギリスの「ジョン スメドレー」のニットパーカーは、30ゲージのエクストラファインメリノウールを採用。ニットならではの温かみのある上品なデザインは、大人にこそ似合う品格が漂う。これにウエストがドローコードのスラックスタイプのイージーパンツを合わせれば、妹尾さんからもお許しが得られるかもしれない。

「サイ ベーシックス」のフーデッドスカーフは、気軽にパーカーのニュアンスを取り入れられる(写真©︎scye)

新アイテムのフードマフラーって手もある

コロナ後のZ世代のファッション好きの間で流行っているのが、頭、首周りをおおうファッションだ。コロナ禍にマスクで顔周りを隠すことに慣れてしまったがゆえに台頭したトレンドで、彼らに独占させておくのがもったいないと思うのが、フードとマフラーを一体化させたようなデザインのフードマフラー(フーデッドスカーフ)。

寒い時にあると便利だし、パーカーのスポーティな雰囲気を手軽に演出できるというメリットもある。おじさん世代におすすめしたいのが、確かなモノ作りで人気の高い日本のブランド「サイ」のフーデッドスカーフ。さっと巻いたり、かぶるだけで、妹尾さんも振り向く洗練されたおじさんになれるだろう。

結論。パーカーをビジネスの場で着るのは職種によるし、もちろん若者のほうが似合うのはその通りだけれど、少しの工夫でおじさんでも十分ファッショナブルに楽しめるアイテムである。

機能的な観点でも末端が冷えがちなおじさんとの相性は抜群なので、あまり人目を気にせずガンガン着ちゃえばいいのだ。もちろん若い世代の意見を聞くのは大事だけれど、令和のおじさん像は自分たちで更新していけばいいのである。

増田 海治郎 ファッションジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ますだ かいじろう / Kaijiro Masuda

1972年埼玉県出身。神奈川大学卒業後、出版社、繊維業界紙などを経て、2013年にフリーランスのファッションジャーナリストとして独立。『GQ JAPAN』『MEN'S Precious』『LAST』『SWAG HOMMES』「毎日新聞」「FASHIONSNAP.COM」などに定期的に寄稿。年2回の海外メンズコレクション、東京コレクションの取材を欠かさず行っており、年間のファッションショーの取材本数は約250本。メンズとウィメンズの両方に精通しており、モード、クラシコ・イタリア、ストリート、アメカジ、古着までをカバーする守備範囲の広さは業界でも随一。仕事でもプライベートでも洋服に囲まれた毎日を送っている。著書に『『渋カジが、わたしを作った。』

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事