「パーカー騒動」で吠える"令和おじさん"の正体 団塊ジュニアはなぜパーカーにこだわるのか?

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おじさんになった同級生たちは、もちろん最先端ではないにせよ、30年前とさほど変わらないカジュアルなスタイルに身を包んでいた。団塊ジュニアの上の新人類、バブル世代も、それまでの世代と比べるとファッション的におじさん化しておらず、団塊ジュニア以降はその傾向がさらに強まっていると思っていたが、あらためてそう確信するに至ったのである。

その原因として、失われた30年で経済的に前の世代ほど大人になれていない(余裕がない)こと、世界的にファッションのカジュアル化が進んだこと、ユニクロの台頭で世代間のファッションが平均化したことなどが挙げられ、外的な要因に導かれたとも言えるが、いずれにせよ昭和の大人像とはずいぶん違うのは間違いない。今回のおじさんパーカー騒動は、あらためて令和おじさんの特徴と特異性を炙り出したような気がしている。

大人になってもパーカーが似合う人は?

ここからはファッションとしてのスウェットパーカーに話を広げる。スウェットパーカーはアメリカの大学の体育会系のアスレチックウェア、ユニフォームを出自とするものであり、当然若者のほうが似合う。

大人になってもパーカーが似合うのは、今もスポーツを続けているタイプとストリートファッションを若い頃から貫いているタイプ。分かりやすく言えば、スポーツマンとワルが似合う。それでもアイテムの出自からして、加齢によるシワや白髪とは当然相性が悪いので、若い頃に比べるとどうしても見劣りしてしまう。

団塊ジュニア世代のファッションアイコンである木村拓哉さんは、インスタグラムを見る限り今もパーカーを日常的に着ているが、やはりドラマ「ビューティフル・ライフ」の頃の神がかった着こなしと比べると、昔ほどは似合っていない気がする。

それでも“令和おじさん”は今後もパーカーを着続けるだろう。ならば少しでも今っぽく似合っているにこしたことはない。おじさんに似合うパーカーと着こなし方を3つ具体的に挙げてみたい。

まずは、自分たちが高校生の頃から着ているコットンのアメリカ製のスウェットパーカー。代表的なチャンピオンのものは、当時は新品で買えた1980〜1990年代のものが今では数万円の価値があるネオ・ヴィンテージになっていて、古着市場でも高い人気を誇る。

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