2025年の日経平均株価は一体いくらになるのか デフレ脱却相場の当面のピークは7月に来る?
アメリカでなく、前出の他国で同じように比べてみても、中国(上海)は10年債利回り1.95%に対して2.94%、中国(香港)同3.21%に対して2.68%、ドイツ同2.11%に対して2.37%、英国4.28%に対して2.84%、フランス2.89%に対して3.08%、韓国2.64%に対して2.39%、インド6.73%に対して1.18%と、やはり日本株は割安・出遅れと言えるのではないか。
2025年の日経平均の上値はいくらになるのか
さらに、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)の水準で見ても、同様のことが言える。ということは、2024年末こそ「株を枕に年を越せ!」ではないか。
PERは人気度・期待度を表す。よって、2025年の日経平均の上値を推測するときにも重要な要素になる。
2024年に日経平均の予想PERが最高となったのは7月11日の17.58倍で、12月6日現在の15.77倍からは1.8ポイントの差があるが、2025年中には再びこの最高水準が出るとみる。
その時期は、夏の参議院選挙、場合によっては石破内閣の信を問う衆参同時選挙のときではないかと思っている。低下した自民党の党勢回復や、自民・公明に国民民主党が加わった3党連立内閣の可能性など、市場の盛り上がりの可能性を考えている。
政策もデジタル産業への重点的投資(立憲民主党)や半導体・蓄電池・AIなど成長分野への投資減税(国民民主党)やデフレ脱却最優先の財政運営(自民党)が飛び交って市場が盛り上がる可能性もあり、日経平均の予想EPS(1株当たり利益)も2024年10月15日の過去最高2514円を突破すると考える。
予想EPSを2600円と仮定して2024年7月時の予想PER17.58倍達成のときには日経平均は4万5708円、EPS2650円ならば4万6587円、2700円とすると、4万7466円となる。
少し乱暴な計算かもしれないが、2023年10~12月期決算が出そろったときの2024年2月15日の予想EPSは2375円だった。インフレ経済は物価が上がり金利も上がるが、企業の名目利益(企業業績はすべて名目だ)も上がる。2024年10~12月期決算が出そろう2025年2月中盤の姿を楽しみにしている。
ただ、筆者は今回のデフレ脱却相場を長期にわたって押し目買い一貫としてきたが、その「総括相場」は2025年7月でピークに達すると見ている。その後の下落が厳しくなるかどうかは、デジタル産業への重点的投資(立憲民主党)や半導体・蓄電池・AIなど成長分野への投資減税(国民民主党)の成果次第だ。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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