足りないと女子力が下がる、不足が深刻な栄養素 子ども、孫の代まで影響する栄養不足の怖さ

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・鉄剤で摂取

医薬品(処方薬)の鉄剤です。主なものは以下の通りです。

フェロミア(クエン酸第一鉄ナトリウム) フェロ・グラデュメット(乾燥硫酸鉄)
フェルム(フマル酸第一鉄) インクレミン(ピロリン酸第二鉄のシロップ)

医薬品の鉄はまとまった量の鉄が摂れることと、保険が使えるため経済的な負担が小さいことがポイントです。

ただし、医薬品の鉄剤は「非ヘム鉄」です。非ヘム鉄は鉄がむき出しの状態なので胃や腸に負担をかけてしまい、人によっては気持ちが悪くなったり、便秘・軟便、食欲低下などの副作用が起こります(ヘム鉄は鉄がむき出しでなく、ポルフィリンという分子にくるまれているため、胃腸への負担が少ない)。

ドクターに相談しながら1回分の量を減らしたり、ビタミンCなどと一緒に摂るなどの工夫をすることで症状が緩和することがあります。

・サプリメントから摂る

鉄のサプリメントはいろいろなものが発売されていますが、「非ヘム鉄」のものと「ヘム鉄」のものがあります。

非ヘム鉄は吸収が劣ること、副作用の懸念があることから、サプリメントで摂取するならヘム鉄がオススメです。

補給の際の注意点

ただ、サプリメントには「非ヘム鉄が主体で、ヘム鉄も少しだけ加えた」という商品も存在するので、原材料表示をよく見て選ぶことが肝要です。

以上、鉄不足とその摂取方法について述べてきましたが、女性で鉄の不足が深刻な場合は内科だけでなく婦人科を受診することをお勧めします。

というのも月経の出血がひどい場合、食事や鉄剤、サプリメントで補給してもなかなか改善せず、改善したとしてもすぐに悪化してしまうからです。

月経の状況は他人と比べることがないので、自分の月経が重いことに気付かない方が多いため、婦人科を受診して確認しましょう。

一方、男性の鉄不足の場合は消化器官から出血(潰瘍、がん、ポリープ、痔など)している疑いがあるので、消化器科を受診することをお勧めします。

田村 忠司 ヘルシーパス代表取締役社長

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たむら ただし / Tamura Tadashi

1965年生まれ。富山県出身。1988年東京大学工学部産業機械工学科卒業。同年、株式会社リクルートに入社。10年間にわたり、通信事業を中心に経営戦略、新規事業立案、マーケティング戦略立案に従事。1998年「日本老化制御研究所」を擁する日研フード株式会社に入社。取締役経営企画室長、サプリメントの製造子会社の代表取締役社長として活動。2006年「医療従事者が自信を持って使えるサプリメントを提供してほしい」という医師、薬剤師からの要請と出資を受け、株式会社ヘルシーパスを設立。栄養療法に取り組む医師・歯科医師へのサポート・情報提供のため、日本全国を飛び回り、楽しく仕事に取り組んでいる。著作に『サプリメントの正体』(東洋経済新報社)、『健康長寿の栄養学ハンドブック』(日本アンチエイジング歯科学会編:草隆社)、『自由診療・サプリメント導入実践マニュアル』(医業経営研鑽会編:日本法令)がある。

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