保有する知的財産を洗い出し、有効活用の方法を探れ


 また、さかのぼって、自社が保有する技術を棚卸しし、きちんと仕分けておく作業も必要だ。自社の持つ技術的な優位性、他社から見て魅力的なものは何かを押さえ、そのうち自社内でクローズドに活用するもの、アライアンスパートナーを募り、オープンにするものを切り分けておく。事業部ごとに利害が対立する場合には、全社の経営戦略に立ち戻って検証する。

また、オープンにする技術が、パートナーにとって魅力のあるものかどうか、という視点も必要だ。そうして、それをどこまで提供し共有するのか、枠組みをあらかじめ決めておく必要がある。

一方で、特許権は保有するだけでコストがかかる。後生大事に抱え込んでいてもコア事業とシナジーを生まないのであれば、思い切って外部に買い手を求めるなどして、自社から切り離す勇気も必要だ。

ところが、自社の技術に関する客観的評価ができないために、情報をどこまで公開していいのかわからない、だから思い切った手を打つことができない、と悩む企業はまだまだ多い。いわゆる「競争領域」と「非競争領域」を明確に区分けができていないからだ。

これまで垂直統合型のビジネスモデルを追求し、成功してきたがために、さまざまな技術を広範囲から集めて一つの製品を作り上げる、モジュラー型の事業展開の勘所がつかめていないのだ。この壁を突破しないかぎり、日本企業は、すでにモジュラー型のビジネス展開が当たり前になっている世界から取り残されることになる。

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三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

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