「性加害疑い」ジャンポケ斉藤に欠落していた視点 いっときの快楽で、キャリアは容易に崩れてしまう

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すでに8月の時点で、レギュラー出演していた「ZIP!」(日本テレビ系)や「ウイニング競馬」(テレビ東京)を欠席していたが、休止発表によって両番組や「競馬ブロス」(グリーンチャンネル)は降板することとなった。

こうした経緯があったため、視聴者からは「体調不良はウソだったのか」といった疑問も上がっている。なかには、不祥事を隠すための「偽装入院」を疑う声まで見られるが、所属事務所がわざわざ「入院」と明言していたからには、実際ある程度の体調不良はあったのだろう。

加えて、約1年前にも女性問題で注目をあびていたことが、視聴者の落胆を加速させた。2023年8月から9月にかけて、不倫疑惑が2度も週刊誌報道され、当時のレギュラー番組だった「地方創生プログラム ONE-J」(TBSラジオ系)を降板した。

ほどなく活動を再開していたことから、今回SNS上では「なぜあの時、厳粛に対応しなかったのか」といったメディア批判も相次いでいる。

体験談の記事の多くは削除や非公開に

斉藤容疑者へのバッシングが強まった背景には、前回のトラブル以前に「いい人イメージ」が定着していたことが考えられる。その大きな要因が、幼い頃に受けた、いじめ被害のエピソードだろう。少なくとも、2023年までの数年間は「壮絶な過去を乗り越えた人気芸人」として評価されていたように思える。

斉藤容疑者は小学生から中学生にかけて、いじめられていたと明かしている。これまでもメディアでは、体験談そのものから、芸人になって「明かす」ことへの葛藤まで、その半生を振り返る場面があった。ネット検索でもインタビュー記事が複数引っかかるが、今回の書類送検が関係しているのか、その多くは削除、非公開とされている。

「愛されキャラ」の光と影。時にはスベることがあっても、テンション高く振る舞う姿に、希望を抱いていた人も多かっただろう。それだけに、前回の不倫騒動の際にも、あまり反発なく復帰が受け入れられたと考えられる。

しかし今回の契約解除によって、周囲の希望は失望に変わってしまった。いい人イメージが強まりすぎると、それだけ足を踏み外した場合のギャップも大きくなる。

言うまでもなく、人間とは多面的な生き物だ。おそらくインタビューや対談、講演会での言葉は「斉藤少年のリアル」だったのだろう。だが、それ自体もウソ偽りに固められた「ビジネスいじめられっ子」に感じさせてしまう。

こうなった以上、芸能界への復帰は難しいように思える。もしできたとしても、相当な年月を重ねたうえで、信頼を取り戻すしかない。そのために必要なのは、「どう受け止められるか」を考える想像力ではないだろうか。

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