中国の新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来汽車(NIO)は9月19日、同社の第2ブランド「楽道(ルーダオ、英語表記はONVO)」から投入する第1号モデル「L60」を発売した。
車載電池の容量の違いで2つのグレードがあり、メーカー希望価格は標準仕様が20万6900元(約418万円)から、長航続距離仕様が23万5900元(約477万円)からとなっている。
蔚来汽車はこれまで、価格が30万元(約606万円)を超える高級車セグメントに焦点を絞り、高級ブランドのイメージ作りを優先してきた。第2ブランドの楽道の狙いは、その下の20万~30万元(約404万~606万円)クラスの市場を開拓し、販売台数を大きく底上げすることだ。
「電池交換式」の設計採用
L60の標準仕様の価格は、2024年5月に販売予約の受け付けを始めた時より1万3000元(約26万円)引き下げられた。これは、同じクラスの人気車種であるテスラ「モデルY」のエントリーグレードの価格(24万9900元=約505万円から)より4万3000元(約87万円)も安い。
「蔚来ブランドの競争相手は(ドイツの高級車ブランドである)メルセデス・ベンツ、BMW、アウディだ。一方、楽道ブランドの競争相手はテスラ、フォルクスワーゲン(VW)、トヨタを想定している」
楽道ブランドの位置づけについて、蔚来汽車の創業者兼CEO(最高経営責任者)の李斌氏は、複数メディアの取材に応じた際にそう述べた。
L60の売り物の1つは、蔚来ブランドのEVと同じ電池交換式の設計を採用したことだ。「いわば電池交換可能なモデルYだ」と、李氏は差別化に自信を示す。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら