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カナダ同業大手、アリマンタシォン・クシュタールから法的拘束力のない、初期段階の買収提案を受けたセブン&アイ・ホールディングス。同社の取締役会は9月6日、「本提案は、当社の本源的価値およびそれら価値を顕在化する機会を著しく過小評価している」として、買収提案に「賛同できない」との回答を行った。
ただ、これで終わりというわけではない。セブン&アイからの回答を受けて、クシュタールがどう対応するかが次の焦点になる。また、仮にクシュタールによる買収が頓挫したとしても、今回の件が次の「外敵」の呼び水となることは間違いない。
そして今後より厳しく問われるのは、セブン&アイがどのように成長していくのかだ。国内の人口減少が続く中、成長戦略の軸足はやはり海外にある。同社はここ数年、海外事業の方針や体制の変更を打ち出してきた。グループトップの井阪隆一社長に、今後の海外戦略、そして成長に懸ける想いを聞いた(インタビューはクシュタールからの買収提案がわかる前の7月に実施)。
成長の選択肢が北米だけという状況はどうか
ーー今や連結営業利益の過半を北米事業が占めるようになりましたが、要の商品販売は足元で苦戦しています。
北米事業はまだ成長の余地が大きい。つねにM&A(合併・買収)先も探しており、これからもグループの量的な成長を牽引してくれるだろう。
既存店の客数はまだ日本の店舗の7~8割にすぎない。ガソリン以外の商品販売でいえば、それ未満だ。日本式のフレッシュフード(中食、FF)導入や、店舗や設備の刷新を進め、客層の拡大に日々取り組んでいる。
伸び代が大きい一方で、長い年月で現地のお客様に染みついたコンビニに対するパーセプション(認識)はすぐには変えられない。北米事業ではここが一番難しい課題だと思っている。
加えて、今の北米の経済環境は相当厳しい。インフレで当社の中心顧客である中低所得者層はかなりダメージを受けており、強い危機感を覚えている。
そういう状況も踏まえ、成長の選択肢がアメリカだけという状況はどうなんだ、と。やはりグローバルに視野を広げ、成長戦略を考えておかないといけない。
ーー北米の好業績は、ガソリン販売からの利益が歴史的高水準にあるという要素も大きい。長期でみれば、ガソリンに利益を依存するのはリスクでは?
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