迫るXデー「岐路に立つiPhone」戦略転換はあるか スマートフォン市場の未来を占う重要な瞬間に

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Apple
WWDC24で披露されたアップルの AIことApple Intelligence(筆者撮影)

革新は続くのか?

このようにiPhoneは製品として成熟期を迎えつつある。iPhone 16/16 Proにおいて、ハードウェア面での大きな進歩が見られない場合、ユーザーの買い替えサイクル長期化や、型落ちモデルの販売比率が高まる可能性が高い。

アップルにとって「最新モデルを購入する明確な理由」を提示できるかどうかが重要な課題だ。成熟した市場環境の中で、いかに革新を続け、ユーザーに新たな価値を提供し続けられるか。iPhone 16/16 Proの発表は、アップルの今後の占う上で重要な指標となる。

スマートフォン業界全体にとっても、アップルの動向は大きな意味をもつ。アップルの選択が競合他社のロードマップにも影響を与え、消費者のスマートフォン購買行動にまで変化をもたらすからだ。とりわけ円安が長引く日本市場での影響は小さくない。

注目のスペシャルイベントは新製品発表の域を超え、スマートフォン産業の未来を占う重要なマイルストーンとなるだろう。

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本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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