U-NEXT「サッカープレミアリーグ独占配信」の成算 競争激化のスポーツ領域で勝負、放映権料も高騰
「毎週試合が行われるリーグ戦は、サブスクのビジネスモデルとの親和性が高い。会員数500万人を目指すうえで、スポーツ分野は重要な伸びしろだ」。堤社長はそう強調する。
プレミアリーグの独占配信に当たっては、店舗・施設向けの音楽配信やDX支援を手がけるUSENなどと連携し、U-NEXT HOLDINGSが持つ顧客基盤も生かす方針だ。ホテルや商業施設、スポーツバーをはじめとしたBtoB向けにサッカーコンテンツを提供し、ホテルでサッカーを観戦するインバウンドのニーズなどにも対応する。
スポーツ分野ではこれまで、有料放送のスカパー!やWOWOWが競争優位性を保ってきた。スカパー!はプロ野球全試合、WOWOWはサッカーUEFAチャンピオンズリーグなどを配信している。
ただ、動画配信サービスの台頭により、両サービスとも契約件数は減少。WOWOWは、ABEMAでスポーツコンテンツが視聴できる「WOWSPO」を4月から開始し、若年層のユーザーの獲得を急いでいる。
攻勢を強めるネトフリとアマプラ
この先スポーツファンを取り込むうえでは、外資勢の動向が焦点となる。
Amazonプライム・ビデオは、プロフットボールNFLなどの試合をアメリカで配信。日本では、2023年にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を中継した。
オリジナル作品に強みを持ち、これまでスポーツのライブ中継には消極的だったネットフリックスも、今年に入ってアメリカのプロレス団体「WWE」と独占配信契約を締結。2025年から北米などで主力番組を配信することを発表している。11月には元ヘビー級王者、マイク・タイソンの試合も世界で配信予定だ。
U-NEXTの堤社長は、「(ネットフリックスやアマプラが)今後どこまでアメリカ以外でスポーツのライブ配信に取り組むのか、緊張感を持って見ている」と警戒する。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら