グーグルは「マイクロソフト的失敗」を恐れた

もっとも優秀な人を集めた会社が勝つ

アルファベットという社名のお遊びは、あまり重要なポイントではない(写真:ロイター/Pascal Rossignol )

多くの解説者が「アルファベット」という社名と、同社のホームページである「https://abc.xyz」というドメインのばかばかしさを指摘した。このことはどうでもいい。グーグルという名前だって、かなりばかげた名前である。

この組織変更の背後にあるメッセージは、グーグルは見当違いの会社、あるいは、無頓着な会社にならないように最善を尽くしているということだ。ペイジと共同創立者であるサーゲイ・ブリンは、次の主要な技術動向を見逃さないことに全精力を注いでいることをアピールしている。つまり、現在の収益柱である検索と広告に注目しすぎると、私たちの生き方を変えるような(グーグル検索が実現してきたような)、驚くような製品やサービスを発明できないという危険を冒してしまう、ということである。

彼らが人々に認識させようとしていることは、グーグルの主要事業である検索と同じくらい、いくつかの非検索事業も重要ということだ。ただし、これは単に見た目だけの話である。なぜなら、同社はしばらくの間は、検索広告で稼ぎ続けるからだ。

もっとも重要な変化とは?

アルファベット設立によるもっとも重要な変化は、ラリー・ペイジの役割にある。ブリンとともに所属を変え、新しい会社であるアルファベットのトップへと移行することが重要なポイントだ。

独特で情熱あるプロジェクト研究を中心に置く企業構造を形式的に示すことで、ペイジは最もクールで最も革新的なエンジニアを、自分たちと一緒に働くよう勧誘している。彼は次のように言っている。彼自身も、ほかのエグゼクティブたちと同様、同社の次のビッグプロジェクトが何であるかを知らない、と。

保守的なグーグルと新規事業立案部門を切り離すことは、次のビッグプロジェクトを、検索によるブレイクスルーと同じくらい素晴らしいものにできる人材を惹きつけるためには、大いに役立つかもしれない。

(Chana R. Schoenberger)
 

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