休憩が有利?意外な人が活躍する「ゆるスポーツ」 苦手なら、人でなく「スポーツが変われ」ばいい

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協会立ち上げ当初から、活動を通していろんな人を“プレイヤー”と“クリエイター”にしたいという方向性を掲げていました。スポーツは見るよりプレーするほうがリターンも多い。オーディエンスからプレイヤーにしたいですし、みんなの中に眠っているクリエイターマインドを掘り起こしたいと思っています。

スポーツはたかだか息抜きで遊びです。ということは、うまくいかなくても支障はありません。だからこそ、普段はできないフルスイングができるし、たくさん失敗できる。これこそが、スポーツを含めた遊び全般の価値ではないでしょうか。この社会は遊びを過小評価しすぎているきらいがあるので、遊びの再定義も含めて動いています。

スポーツとは、“再生一時停止ボタン”である

──最後に、澤田さんにとってスポーツとはなんですか?

澤田智洋
澤田智洋(さわだ・ともひろ)/世界ゆるスポーツ協会代表理事、コピーライター。2004年広告代理店入社。映画「ダークナイト・ライジング」の『伝説が、壮絶に、終わる。』等のコピーを手掛ける。 東京2020パラリンピック閉会式のコンセプト・企画を担当。2015年誰もが楽しめる新しいスポーツを開発する「世界ゆるスポーツ協会」設立。100以上の新スポーツを開発し25万人以上が体験、海外からも注目を集める。一般社団法人障害攻略課理事として、障害があっても気軽に着られるファッションブランド「裏表のない世界」、視覚障害者アテンドロボット「NIN_NIN」など福祉領域のビジネスも多数プロデュース。著書に「マイノリティデザイン」「ガチガチの世界をゆるめる」「ホメ出しの技術」。2024年元日の能登半島地震を受けて4日で支援プラットフォーム「届け.jp」を立ち上げ、30,000点近い物資を的確に災害弱者へ届けた(写真:本人提供)

「Play(プレー)」は、スポーツをするうえで重要なワードです。「Play」には「遊ぶ」などいろいろな意味がありますが、僕が1番好きなのは“再び生まれる”と書く「再生」。僕にとってのスポーツを一言で表すと、「再生一時停止ボタン」です。

そもそもスポーツの語源が「港から離れる」であるように、スポーツは日常を一時停止して非日常を再生し、新しい自分や本来の自分に再び生まれ変わる行為だと感じています。

例えば、親である自分や上司である自分を一時停止して、いったん保留する。そしてまた同じボタンを押して日常に戻る。

ただしスポーツがすばらしいのは、勝つという嬉しい体験や、友達ができたという確かな財産が日常にも生きることです。非日常でも完全なファンタジーではなく、得たものが人生にフィードバックされるという、日常と地続きである点がよいですよね。

「人生に大きな影響を与えるボタンである」と、存在の大切さをかみしめながら日々スポーツの現場に立っています。

東洋経済Sports×Innovationでは、スポーツや運動を「知る」「観る」「楽しむ」ことで社会・日常・心身にもたらされるイノベーションを発信しています。
せきねみき ライター・コラムニスト・編集者

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せきねみき / Miki SEKINE

兵庫県神戸市出身。新卒から勤めていた新聞社を退職後、フリーランスのライター・コラムニスト・編集者に。ジャパンラグビー リーグワンDIVISION 1に所属するラグビーチーム「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ」のチームライターとしても活動。『東洋経済education×ICT』『スポーツナビ』をはじめとしたWebメディアや書籍、子育て情報誌などで主にインタビュー記事を執筆するほか、転職エージェントのオウンドメディアでコラムを連載中。カレーと電車とラグビーをこよなく愛する2児の母。温泉ソムリエ&子育て支援員
ホームページ:https://sekinemiki.themedia.jp

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