新型セダンはフォルクスワーゲンを救うか ベンツの急伸で16年ぶりにシェア逆転?

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VWが7月に発売した新型パサート。その傍らにいるのは、同月末に突如辞任したVWJの庄司前社長

輸入車市場で16年ぶりとなるシェア逆転が現実味を帯び始めている――。

日本自動車輸入組合がまとめた2015年上半期(1~6月)の国内新規登録台数は、メルセデス・ベンツが3万2680台(前年同期比19.1%増)で首位に立った。これに対し、2000年からシェアトップに君臨してきたフォルクスワーゲングループジャパン(VWJ)は2万9666台(同16.5%減)にとどまった。

この順位づけは7月も変わっていない。このままの状態が続けば、年間を通じても、VWの首位の座をメルセデス・ベンツが奪取する可能性は十分ありうる。

新型車でシェア奪回なるか

一般的に、自動車の販売状況は新型車の有無に左右される。VWJも「昨年8月の新型ポロ以降、販売の活性につながる新車がなかった」ことを上半期失速の理由に挙げる。

こうした状況を打開する起爆剤として期待されるのが、7月に入ってから矢継ぎ早に投入した新型車と新モデルだ。

7月16日には、セダンタイプの新型車「パサート」と、そのステーションワゴンタイプである「パサート・ヴァリアント」を発売。21日には、人気車種「ゴルフ」の新モデルである「ゴルフ・オールトラック」の販売を開始した。車種構成をテコ入れすることで、下半期の巻き返しを狙う。

2011年以来のフルモデルチェンジとなる新型パサートは、レーダーとカメラを併用して前方の危険を察知し、自動ブレーキの発動ができる機能や、時速30キロメートル未満の走行中であれば歩行者検知が可能となる予防安全システム、渋滞時の追従支援システムなど、先進の安全技術を全車に標準装備しているのが特長だ。

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