「夏休み600時間勉強しよう」は何ともキケンな訳 「何時間勉強したか」で目標決めても意味がない

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いかがでしたか?「何時間勉強するか」ということをゴールにしてしまうと、勉強の効率が悪くなってしまうことがあります。

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例えば「2時間数学の勉強をしよう」と決めて、それが達成できたとしても、その勉強の中身が「ほかの人であれば1時間程度で終わるもの」なのであれば、2時間勉強した意味はあまりないですよね。

何時間勉強するかということを目標にすると、だらだら勉強してもOKになってしまい、結果的には効率が悪い勉強になってしまうのです。

ノルマを具体的に考えよう

だからこそ重要なのは、時間ではなく、夏休みにやるべきことの具体的な「ノルマ」を考えて、自分に課すことです。

数学の〇〇問題集を△ページ解くとか、第1志望の過去問を3年分解くなど、「この日にはこの勉強を終わらせよう」という明確なノルマを考えておくのです。

その代わり、どの勉強にどれくらいの時間をかけるかは自由で、もしそのノルマが終わったらその日は遊んでいい、とするのです。こうすることによって、本当にやるべきことを実行することができます。

東大生は受験生のとき、夏休みに(塾や学校の講習や模試の時間も含めて)600〜700時間の勉強をしている場合が多い、というデータがあります。

50日程度の夏休みの間に600〜700時間なので、1日12時間以上勉強している計算になります。すごく勉強をしていますね。

でもそれは「600時間勉強しよう!」と思ってこの勉強時間になったわけではなく、やるべき勉強を考えて、自分にノルマを課したうえで、結果的にそうなったというだけです。

「何時間勉強する」ということだけをゴールにするのではなく、やるべきことをしっかり明確にしてノルマを作ること。「スケジュールではなくノルマで考える」ということを、ぜひ試してみてください。

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西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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