反骨の投資家、負けるのは「大衆に迎合」したとき 『わが投資術』など書評3点

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ブックレビュー『今週の3冊』

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『わが投資術 市場は誰に微笑むか』

・『ゲノム裁判 ヒト遺伝子は誰のものか』

・『四日目の裁判官 司法の小窓から見た事件と世間』

『わが投資術 市場は誰に微笑むか』清原達郎 著
『わが投資術 市場は誰に微笑むか』清原達郎 著(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・経営共創基盤共同経営者 塩野 誠

希代の投資家、清原達郎が本書を執筆したことに感謝したい。2005年の長者番付で1位になった、個人資産800億円超のファンドマネジャーである著者の人生と投資の記録である。

相場を出し抜いた反骨の投資家「負けるのは大衆に迎合したとき」

25年間運用したファンドを閉じて引退するまでのパフォーマンスは93倍。日本株投資としては前人未到のリターンだろう。その投資手法はコンピューターを用いたアルゴリズムトレーディングではなく、生身の人間が銘柄を調査し、大多数の投資家に対して逆張りをするアクティブ運用である。独自の考え方や、株価に織り込まれていない投資アイデアによって、著者は相場に勝ってきた。

本書出版の理由は、後継者がいないから。個人投資家から機関投資家まで、誰もが知りたい投資術を独特の語り口で詳(つまび)らかにする。著者は咽頭がんで声を失ったとのことだが、本書を読むと歴戦の相場師と対話をしているような心地がする。

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