有料会員限定

「金華豚」を中国から持ち込んだ新田嘉一の矜持 ひと烈風録①「平田牧場」創業者に佐高信が迫る

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

もちろん新田とて、ただ、やみくもに稲を捨てようとしたのではなかった。東京大学農学部で農業経済学者の東畑精一に学び後に酒田市長になる小山孫次郎や、そのおいで後援者の本間病院院長、本間誠らとの交友の中で、これからは畜産が大切と思うようになったのである。

チャレンジ精神で革新に共鳴

小山は社会党と共産党の革新統一で市長になった人であり、本間はまごうかたなき共産党員だった。

しかし、新田はそんなことにこだわらない。日本国憲法が大事と「九条の会」を庄内地方で発足させ、90歳を過ぎた今も、この憲法を変えようなどという人間はおろかだと語気を強める。

「戦争はみじめさしか生まない」ことを骨身に染みて知っている新田は、中国との哀(かな)しい歴史を平和の歴史に変えるために「東方水上シルクロード航路」の開設に力を注いだ。奇跡としか言いようのないこの航路については後述する。

関連記事
トピックボードAD
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内