密かに加速「旧ジャニーズ起用再開」の正しい見方 目黒蓮さん起用のFENDI、キャスティング再開のフジテレビ…
起用しないのであれば、起用するための条件を明確にして、必要に応じてそれを提示すればよい。
NHKは公共放送であり、民放ほど視聴率に囚われる必要もない。NHK局内で故ジャニー喜多川氏による性加害が行われていたという証言もある。他の民放と比べてタレント起用に慎重になるのも無理はない。
一般企業も同様だ。大手企業、公益性の高い企業、リスクを恐れる企業は慎重に判断すればよいし、経済合理性から判断して起用を決める企業があってもいい。
被害者補償も、新会社の立ち上げも過渡的な現段階においては、タレント起用の判断も各社、各局で異なるのは当然のことであるし、今後、SMILE-UP.社、STARTO社の事業が健全に行われるうえでも、むしろ好ましいことだとも言える。
タレント起用にあたって考えるべき3つのこと
現時点において、SMILE-UP.社所属タレントを起用するうえで考えるべき点は以下の3点だ。
企業は収益を上げなければ成り立たないので、1を考えることは不可欠だ。現時点で、タレントを起用することはリスクもあるが、リターンも大きい。特に、タレントのファンは早期の起用を大歓迎して、タレントだけでなく、起用してくれた番組や企業、商品を応援してくれるだろう。
FENDIの目黒蓮さんのアンバサダー起用について、人権意識が高く、イメージを重視する外資系高級ブランドがこのような判断をしたことは、一見すると意外に思えるかもしれない。テレビCMのようなマス向けの施策ではないし、ファンの「推し消費」が見込めることを考えると、ビジネス的なメリットは大きいと言えるだろう。
経済合理性と並行して考えなければならないのが、2の社会的責任だ。これについては上述した通りで、誠実に被害者と向き合っているのか、被害者への補償と救済が進捗しているのかどうか、STARTO社が健全に立ち上がっているのかどうかを見極めたうえで判断する必要がある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら