「職場で義理チョコ」世間で湧き上がる"違和感" 自分用や、推しチョコなど渡す相手も多様化

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ハースト婦人画報社が行った「バレンタインギフトに関する意識調査 2024」によれば、約9割が「バレンタイン向けにチョコレートやギフトなどを購入すると思う」、6割以上がバレンタインのチョコレートやギフトを「自分用」に購入すると回答している。

購入予定のバレンタインギフトの個数、平均購入額ともに「自分用」が1位となっており、6割以上が「サステナブル」を意識したチョコレート(フェアトレード、カカオ農家支援、オーガニック認証など)を買ってみたいと回答していた。「女性から男性へ」というバレンタインデーの習慣は、だいぶ変わってきているようだ。

また自分用のチョコに加えて、推しチョコなるものも登場している。推しチョコとは、好きなアイドルやキャラクターなどの推しに贈るチョコレートのことだ。

推しチョコ
明治は推しチョコを使ったプロモーションも(写真:明治公式サイトより引用)

名古屋タカシマヤの調査(2023年12月末~2024年1月上旬)によると、チョコの購入目的のうち、推しチョコが人気を集めている一方で、義理チョコは過去最低のわずか3%にとどまった。

2018年にゴディバ・ジャパンが、日本経済新聞で「日本は、義理チョコをやめよう」という広告を掲載したことは記憶に新しい。コロナ禍で対面が減ったこと、特に職場での接触が減少したことが、義理チョコの価値低下に拍車をかけた。

女性から男性に渡すことに疑問の声

バレンタインデーは実に多様化しているが、ジェンダー観がバレンタインデーを変えたという声も上がっている。

女性から男性へという流れ、さらには、男性を立てるという視点から、義理チョコに対するネガティブな意見も見受けられるのだ。

義理チョコを渡さなくなった人は増えているようだが、そもそも好意を抱く男性にチョコを渡さない、という声もある。筆者の周りからは「そもそも贈りたい相手がいない」「意中の人はいるけれど、あえて渡すほどには……」という話も聞いた。

また、百貨店を始めとして品揃えは非常に豊富だが、だからこそ「多すぎて選べない」、売り場が活況を呈しているからこそ「大混雑して疲弊する」、売れ筋商品が集中しているので「欲しいチョコレートはすでに売り切れている」、高級化が進んでいることから「値段が高すぎる。それならランチでコースが食べたい」といった、バレンタインデーにチョコを渡すこと自体に疑問を抱く声もあるようだ。

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