ネット検索できない情報を図書館で集める方法 質の高い情報を効率的に入手できる
実際にGoogleで「京都 デジタルアーカイブ」と調べてみると、京都府立京都学・歴彩館デジタルアーカイブが出てきました。京都の町歩きツアー「まいまい京都」で清水寺に幻の川があると知ったので、川が描かれた史料を探してみました。
すると、1737年に書かれた『洛東音羽山清水寺来験記』という本の中に、ちゃんと幻の轟川が流れているのを発見しました。探し方はキーワードに「清水寺」と入れるだけです。デジタル化される前は専門家しか見られなかった貴重な史料が、こうしてスマホでも簡単に見ることができて面白いですね。
ポイントは、調べたい人物や物事と関係が深い地域のアーカイブを選ぶことです。徳川家康だと、生まれたのは愛知県岡崎市。「岡崎市 デジタルアーカイブ」と検索すると、岡崎市立中央図書館が出てきました。
全国的に有名な人物でも、ゆかりのある地域でしか見られない資料があります。1つのアーカイブに限定せずに、複数見てみるといいでしょう。
国立国会図書館の「ジャパンサーチ」で探す
「ジャパンサーチ(https://jpsearch.go.jp)」は、全国のデジタルアーカイブをまとめて検索できる便利なサイトです。キーワードを入れると画像や映像、音源などのデジタル情報が出てきます。
NHKの放送番組『新日本風土記』など、テレビで放送された映像などもあります。画像検索といえばGoogleの画像検索を使う人も多いですが、デメリットはその画像の出所が曖昧なことや、本当に正しい情報か自分で見極めないといけないリスクがある点です。
それに比べて「ジャパンサーチ」の場合、出てくる情報は全国の図書館、博物館・美術館、自治体、大学など、研究機関のものなので正確で安心です。
1つのキーワードを入れただけで、いろんな施設のアーカイブを横断するので思いがけない発見もあります。さっきと同じように「清水寺」で検索すると、絵や写真だけでなく、清水寺が描かれた着物や清水寺の湧水を特集したテレビ放送も出てきました。
ただ「ジャパンサーチ」の注意点として、情報量は多いですが、連携していないアーカイブもたくさんあります。ですから、最初に紹介した方法でデジタルアーカイブ、ミュージアムを探しつつ、このジャパンサーチも一緒に使ってみてください。見ているだけでも楽しいですよ。
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