「ハイブリッド車」やけに復活している2つの理由 トヨタとホンダにとっては追い風になっている
「EVは目覚ましい勢いで伸び続けているが、ここにきて変わりつつあるのは、購入者がプレミアム価格にお金を出したがらなくなってきていることだ」と、ファーリーは取材に対して語った。「今では私たちはコストを抑えながら、さらにはなんと、宣伝まで行わなくてはならないのだ」。
フォードは「F-150ライトニング」ピックアップトラックの生産計画を縮小し、それよりも手頃なF-150ハイブリッドモデルを20%増産しようとしている。ハイブリッド車の生産台数を全体として4倍に増やし、今年中に10万台を販売する目標だ。
そこには、1ガロン37マイル(リッター約15.7km)のハイブリッド仕様車が同社の最も楽観的な売り上げ予想を上回る勢いで売れている人気モデル、「マーベリック」コンパクトピックアップも含まれる。
トヨタ、ホンダ、ヒョンデには追い風?
こうしたハイブリッド車の復活は、主にトヨタ、ホンダ、ヒョンデ(姉妹ブランドのキアを含む)に恩恵をもたらしている。
アメリカのハイブリッド車販売台数のおよそ90%を占めるのが、こうした自動車メーカーで、それに続くのがフォードだ。GMやフォルクスワーゲンといった他社がEVへの完全移行を宣言する中で、これらのメーカーはいずれもハイブリッド技術への投資を継続している。
ホンダは2023年、ハイブリッド車の販売台数を約3倍の29万4000台にまで伸ばし、自社最高記録を更新した。現在、ホンダの「アコード」セダンと「CR-V」SUVでは、ハイブリッド仕様車が全販売台数の半数以上を占めるようになっている。
アコードのハイブリッド仕様車は、高級車レベルの快適性と高品質、充実した装備を兼ね備えつつも、最高で1ガロン44マイル(リッター約18.7km)の総合燃費を実現し、価格は3万3290ドル(約493万円)からとなっている。