派閥解散表明に「首相から事前に連絡があった」 岸田派の田村政調会長代行が明かす

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梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):岸田首相の岸田派解散という決断を長妻氏はどう評価するか。

長妻昭氏(立憲民主党・政調会長):これは完全に論点ずらしだ。裏金と関係ない話だ。なぜなら、自民党の県連パーティーでも裏金疑惑がある。あるいは、薗浦健太郎氏という自民党の元議員は、個人のパーティーで裏金を作っていたわけで、論点ずらしに成功したと岸田首相が思っているとしたら、私は国民そんな甘くないと思うし、しかも、今の報道も含めて、自民党の中の反応も含めて、本当に(派閥を)解散するという前提で議論が起こっているようだが、私は本当に解散するなんていうことは、ありえないというふうに思う。

福田達夫議員が早速、反省の上に新しい集団を作っていくことが重要だということで、おじいさんの福田赳夫さんが清和会(安倍派)を作った方なので、結局派閥が分裂して、新しい派閥になるということなので、あんまりそれを大きな論点として、マスコミや党が取り上げると全く裏金の話がどっかに行ってしまうような、目くらまし作戦じゃないか。いずれにしても30年前に自民党が政治改革大綱で、自民党自らが派閥はなくすいうのを30年前に決めておいて、30年間それを破ってきたので、きちんとケジメをつけてほしい。

「政治とカネ」問題…“派閥解散”で解決?

梅津キャスター:今の意見を聞いて、田村氏はどう思うか?

田村氏:自民党のいわゆる派閥っていうものの要件が、実は暗黙の中にあって、一つは政治団体であること、つまり、お金が集められるということ。それから、事務所を持っているということ。もう一つは、木曜日の昼間12時に総会を開くこと。(派閥の)掛け持ちをさせないっていうこと。その上で、党の方に登録というか報告することになってる。この4つが派閥の要件になっているが、政治を、お金を集めるというもの、つまり政治団体というものをどう考えるのか、というところ。それから、掛け持ちをさせないっていう。

今、福田達夫氏が言われているような、色んなグループっていうのは、多分自民党だけじゃなくて、色んなところにあると思う。問題は掛け持ちをするかしないか、っていうところなので、その掛け持ちをさせるのか、しないのかによってだいぶ変わってくると思う。ただ、何よりも、大きな集団をまとめるためには、そういう派閥のようなところがあった方が意思の決定、形成をしやすい。これがなくなった時に、みんなの合意を得ようと思うとかなり苦労がある。これは党の総裁を決めるだけじゃなく、意思を決定するにもかなりの手間をかけていかなきゃならないという中でのいろんな判断になっていくのだろう。

(画像:FNNプライムオンライン)
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