10月11日に東証がカーボン・クレジット市場を開設した。
「カーボン・クレジット」とは、温室効果ガスの排出削減量を取引可能な権利の形にしたものだ。市場開設は日本初である。同市場は、2050年カーボンニュートラル目標達成に向けた産官学協働の枠組みである「GXリーグ」の主要施策として今年4月から稼働している排出量取引制度(GX-ETS)のプラットフォームとしても機能するという。本稿では他国の排出量取引制度と比較する形でGX-ETSの是非を論じる。
世界で広がる排出量取引制度は効果的
まず、排出量取引制度について現行制度で最も歴史のある欧州排出量取引制度(EU-ETS)を例に取り仕組みを説明する。EU-ETSの下では、各企業は排出量に応じたEU排出枠(EUA)を提出することを義務づけられる。必要分を提出できない企業には罰則がある。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら