有料会員限定

科学者のように考え芸術家のように創造する時代 未来に備えるため、今からSTEAMを学ぶべき

✎ 1〜 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 最新
拡大
縮小

今や文系・理系の枠を超え、誰もがSTEAMをたしなむ時代だ。

STEAM教育の様子
音楽家で数学研究者の筆者(右から2人目)はSTEAM教育を推進している(写真:steAm)

特集「AI時代の子育ての教科書」の他の記事を読む

AI時代に求められる子どもの能力とは? それをつかむために親は何をすべきで、何をすべきではないのか。『週刊東洋経済』11月4日号では「AI時代の子育ての教科書」を特集。悩める子育て世代に、最新かつ最強の子育てガイドをお届けする。
週刊東洋経済 2023年11/4号(AI時代の子育ての教科書)[雑誌]
『週刊東洋経済 2023年11/4号(AI時代の子育ての教科書)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

STEAM(スティーム)とは、科学、技術、工学、芸術/リベラルアーツ、数学のそれぞれの頭文字を取った言葉だ。

当初は理系人材を増やすための教育「STEM(ステム)」として米国で始まったが、技術とアートの融合による創造力や人間らしい感情が不可欠との観点から「A」を中心に据えた「STEAM」が生まれ、世界中に広がった。

単純に理系を育てるためではなく、「ワクワクする気持ち」を起点に、「知る(インプット)」と「創る(アウトプット)」を循環させる教育の手法だ。

その過程で子どもたちはおのずと実践的な学びや科目の枠を超えた横断的な学びを経験し、多様な考え方に触れる。

失敗を前向きに捉える

その結果、数学や科学リテラシーはもちろん、創造力や表現力、論理的思考力、対話力、俯瞰する力などが養われるという。試行錯誤の繰り返しで失敗を前向きに捉え、挑戦に向かう意欲も生まれるだろう。

もはや文系・理系という枠組みはなく、誰もがSTEAMをたしなみとして身に付ける時代になったといえる。科学技術は誰にとっても無縁ではないからだ。

インターネットで何でもすぐに検索できる現代は、知識の暗記より情報の正確性を判断する力が求められる。プログラミングもコンピューターと対話するための素養だといえる。

次ページAI時代に重要視されるのは「問いを立てる力」
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
AI時代の子育ての教科書
もう詰め込み型の勉強は通用しない時代に
自分事と考えて意見を述べる習慣を身に付ける
子育て・教育のエキスパートが薦める31冊
全米トップ校が教えるとっておきの訓練法
できるだけ早めに家庭内で訓練を始めたい
親がかけるべき最もシンプルで大事な言葉
誰でも子どもと一緒に始められるAI活用術
未来に備えるため、今からSTEAMを学ぶべき
新しい時代の子どもが習うべき習い事は何?
理数系の能力を引き上げたい親と子どもたち
偏差値以外からも考えるべき中高一貫校選び
藤井八冠やアマゾン創業者を育てたメソッド
今のままでは難関中高一貫校は合格できない
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内