Xboxが今「パートナー拡大」に本腰入れる真の狙い Xbox責任者「日本のクリエイターと関係を強化」

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Xboxとしては、もちろんコンソールの台数を売りたいという思いはある。しかしそれ以上に、日本のプレイヤーにXboxのコンテンツを遊べる環境をしっかり提供する必要がある。モバイルで遊びたい人、PCで遊びたい人、コンソールで遊びたい人それぞれにリーチできるような環境を整備していくことがXboxの戦略だ。

Xbox最高責任者のフィル・スペンサー氏
フィル・スペンサー/ワシントン大学卒業後、1988年にインターンとしてMicrosoftに入社。ゲーミング エグゼクティブバイスプレジデント、Xbox責任者、Microsoft Studios コーポレートバイスプレジデント、Microsoft ゲームスタジオEMEAのGMなどを歴任し、現在Microsoft GamingのCEO(撮影:梅谷秀司)

――アジア市場全体の動向はどうみていますか。

アジアのゲーム市場はその他の地域と比較しても、ビジネスモデルの新しい発想や、イノベーションに関して非常に新しい取り組みが多くみられる。モバイルゲームはまさしくその一例だ。

一方で昨今のトレンドを見る限り、アジアのクリエイターが発信しているタイトルは、大きなフランチャイズ化(マルチなプラットフォームでの展開)を目指す傾向も非常に強いと感じる。中国・miHoYoの「原神」などが一例として挙げられるが、どのデバイスでもプレイできるコンテンツに刷新していこうとする傾向は、今後も強まっていくのではないか。

弊社はこの数年、サブスクモデルの拡大に向けてXbox Game Passにかなりの力を注いできた。日系企業やアジアのクリエイターにも参加してもらい、彼らからは前向きに捉えられているという印象を受ける。

FF14の展開に至るまでのやりとり

――スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV(FF14)」が2024年春からXboxで展開されるなど、日本のソフトメーカーとの連携が増えてきた印象です。

この役職に就いて、Xboxがもう少しここは直したほうがいいと思った点の1つが、日本のクリエイターとの関係性の強化だ。

ただ、新たなクリエイターたちとの関係構築は信頼があって初めて成り立つもの。私にとって重要なのは、クリエイターとの信頼関係を築くことで、将来的に私たちのプラットフォームにもゲームを出してもらえるようにすることだ。パートナーシップなどを結ぶ前に、お互いが持っているゲームに対する愛情を共有し、一緒に良いゲームを作るという認識を持つことが欠かせない。

FF14は1つのいい例になると思うが、ここに至るまでに、吉Pさん(スクウェア・エニックスの吉田直樹氏)とは何年にもわたって、好きなゲームの話やXboxでも展開できたらという話をしてきた。それが最終的に今回の発表につながったことをとても嬉しく思う。

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