IMFトップの逮捕、債務問題解消に波乱も
「DSK(デー・エス・カー)」。ストロスカーン容疑者は名前の頭文字を取り、フランス語でこう称されている。フランス国内での「DSK」人気は高く、次期大統領の最有力候補だった。最近のメディアの世論調査を見ても、支持率はサルコジ現大統領を軒並み大きく上回っていた。
ストロスカーン容疑者自身は出馬表明をしていないが、国内には今回の件で、「政治生命を断たれた」との受け止め方が多い。社会党の代わりの対抗馬としてはオランド前第一書記が有力視されるが、「DSK」は党内でも右派にいただけに、中道支持票がサルコジ大統領へ一気に流れる可能性もある。IMFトップの逮捕は、ユーロ不安からフランス大統領選まで、想定外の影響を及ぼしそうだ。
(松崎泰弘 =週刊東洋経済2011年5月28日号)
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