日本人は「脂肪肝放置」の怖さを知らなさすぎる BMI25以上の肥満男性はほぼ100%脂肪肝だ
やせスイッチは、脂肪のタイプによって入るタイミングが異なります。先述しましたが、肥満には内臓脂肪型と皮下脂肪型があります。内臓脂肪型の肥満は男性に多く、BMI25以上の男性ならほとんどの場合、すでに脂肪肝になっていると考えてよいでしょう。けれども、内臓脂肪は「比較的落としやすい」という特徴があります。ですから、やせるプログラムを1週間実践すれば、簡単にやせスイッチを入れることができ、内臓脂肪を減らすだけでなく、脂肪肝の改善にまで繋げることができます。
問題は、女性に多い皮下脂肪型の肥満。こちらは皮膚の下にたまる脂肪なので内臓には影響しませんが、「落としにくい」という特徴があります。つまり、なかなかやせスイッチが入りにくいタイプなのです。やせるプログラムをしっかりと継続していき、8セット以上繰り返した頃には効果を実感できるでしょう。特に難しいことはないので習慣にして、気楽に続けることが大切です。
やせない体になるだけじゃない!脂肪肝を放置すると糖尿病に
もし、脂肪肝を放置するとどうなるのでしょうか。肝炎や肝硬変、肝臓がんといった重篤な病気を引き起こすリスクが高まりますが、なかでも糖尿病と脂肪肝には密接な関係があり、糖尿病の多くが脂肪肝を経て発症するといわれています。厚生労働省の2016年の調査によると、日本の糖尿病有病者数は1000万人以上、糖尿病予備群を含めれば2000万人は下らないと推測されます。
まず、脂肪肝を放っておくと、次第に肝臓の機能が低下します。肝臓は、糖をはじめとする栄養素を代謝する役割を担いますが、代謝機能が鈍ることで糖のコントロールができなくなり、血糖値が不安定な状態に。すると、慢性的に血糖値が高くなって、結果、糖尿病へと発展してしまうのです。
また逆に、糖尿病であることで脂肪肝の状態も悪化します。糖尿病になると、当然、血液中の糖が増加し、血糖値を下げるためにすい臓からインスリンが分泌されます。インスリンは増え過ぎた糖を肝臓へ送り込み、肝臓はそれを中性脂肪に変えてため込んで、さらに肝臓内の脂肪を増やすことに。
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