「反復練習なし、宿題少量」でも伸びる塾・SEGの生徒は「原理」を知っている 東大合格も多数、数学・理科・英語で人生豊かに

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SEGには四方を英語の本で囲まれた教室が29部屋もあり、ハリーポッターなどの名作はもちろん、話題のビジネス書やライトノベルなどその分野は非常に幅広い。生徒の要望を受けたり、各生徒の興味に合いそうなものを適宜追加したりして、本の総数は何と現在55万冊を超えるほどになるという。中にはすでに絶版になった貴重な本もある。

「英語多読で学んだ生徒が伸びるのは、文法や読解などの『難しいこと』を教えないからです。多読を通して自分がわかる英文にできるだけ多く接することで、単に受験のためだけではない、その後の人生でも使い続けられる英語を習得できるというわけです」

英語の文法は、中学1年生や中学2年生を対象にした「TPRS」と呼ばれる手法でオールイングリッシュで楽しみながら学ぶ。1枚のイラストから「この猫の名前は何にしよう?」「彼は何を欲しがっていることにする?」「どこに行こうとしていると思う?」といった答えのない設問に英語で自由に答えながらクラスでオリジナルの物語を英語で作っていく。出来上がったストーリーを通じて、文法やフレーズを学ぶのだ。

古川氏は、SEGで学ぶ生徒たちに得てほしいこととして「新しいことにチャレンジするのを楽しむこと、一人でも楽しめること、みんなと一緒に楽しめること。そして新しいことにチャレンジできる力をつけること、一人でも生きていく力をつけること、みんなと協調して生きていく力をつけること」とメッセージを送っている。

「世の中は新しい発見がないと進歩しません。社会に出て、自分にとって未知のものにチャレンジしてほしい。新しいものをつくり、世の中を変えてほしいのです。そのためには個人としての能力も必要だし、ほかの人とともに物事を進める協調性も必要。SEGで学んだことを生かして、困難に立ち向かう力をつけてもらいたいですね」

SEGの教育の本質は、理系科目の「原理の理解」や英語多読の「使える英語」のように、生徒自身が受験を終えた後の人生をより豊かに過ごすための学びを提供している点にありそうだ。

(文:藤堂真衣、編集部 田堂友香子、注記のない写真:尾形文繁撮影)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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