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アメリカ大統領選後に待つ財政の時限爆弾とは デフォルトは回避も、4つの難局が待ち受ける

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質問に答えるバイデン大統領
債務上限の適用停止を受け、バイデン大統領は「危機を回避した」と語ったが、まだ安心はできない(写真:Getty Images)

今年6月に債務上限の一時的な適用停止によって国債の債務不履行(デフォルト)を瀬戸際で回避したばかりの米国だが、安心するのは早すぎる。2024年の大統領・議会選挙を終えた後の財政運営には、4つの難局が立て続けに訪れるからだ。

第1の難局は、適用再開後の債務上限への対応だ。債務不履行を回避した今年6月の合意で、債務上限の適用が25年1月まで停止されている。適用が再開された後も、しばらくは財務省によるやり繰りで債務不履行は防げるが、24年11月の選挙で誕生した政権と議会は、早晩何らかの対応を講じなければならなくなる。

第2の難局は、今より難易度が高まる予算編成だ。債務上限の適用停止を決めた今年6月の合意では、共和党が求めた歳出削減策の一環として、24、25年度予算の歳出に上限が設けられた。

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