自民女性局長「パリ視察」がこうも炎上した理由 松川氏らに厳重注意、自民の女性支援策にも冷水

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この投稿は瞬く間にSNS上で取り上げられ、「世間の感覚とズレすぎ」「修学旅行にしか見えない」「国民が増税や物価高で困窮しているのに」など厳しい書き込みが殺到。あわてた松川氏は「大阪の地元の方と撮った写真があれしかなかった。誤解をされてはいけないと思い、削除した」と釈明、「中身のある真面目な研修なのに誤解を招いてしまい、申し訳ない」と謝罪した。

しかも、松川氏だけでなく、今井氏もリュクサンブール宮殿での松川氏とのツーショット写真を、さらに広瀬氏も現地で食べたとみられる高級フレンチの写真をそれぞれ投稿。これらもSNS上での批判を拡大させた。

さらに松川氏は投稿で、今回の視察について「少子化対策や女性活躍などをテーマに、フランスの上院や下院の議員と意見交換をした」とし、費用については「党費と各参加者の自腹」と説明した。ただ、これに対してもSNS上だけでなく、永田町でも「議員の収入は税金だ」との批判が巻き起こった。

自民党はメディアの取材に対し「今回の女性局の海外研修では、国会議員は1人30万円、その他34人は1人20万円を自費負担した」と説明。これに対し小池晃・共産党書記局長は「費用の党費には政党交付金が入っている」と指摘し「物価高などで国民が悲鳴をあげている時にポーズをとる記念写真(の投稿)は慎むべき」と批判した。

自民「党費負担分に政党助成金なし」説明も炎上

自民党の説明を踏まえ、政界関係者は「少なく見積もってもホテル代、食費、移動費などを合わせると総経費は7000万円以上となり、その大半は党費となるはず」と試算する。これに関して茂木敏充・自民党幹事長は「党負担分に政党助成金は含まれていない」と説明したが、「お金に色はついていない。誰もそんな説明は信じない」(立憲民主幹部)のは当然だ。

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