伊勢丹は、なぜ5月に夏物セールをやるのか 新宿店が6日間のセールで7億円販売!
百貨店の衣料品セールといえば、7月から8月にかけての夏物、年始からの冬物のセールが一般的だ。百貨店側からすれば、季節の移り変わりで店頭商品を入れ替える前に、正価販売で売れ残った品物の販売価格を下げ、在庫の大量発生を避ける狙いがある。
消費者にとっても大幅値引きは歓迎するところ。だが、セール品は売れ残り商品であること、またシーズン終盤まで待たなければならず、そのシーズンに着られる期間は限られる。
夏入り前に夏物セールを開催
だが、これからクールビズに切り替わっていく5月中旬に、夏物商品を大々的にセール販売するイベントがある。伊勢丹新宿本館が仕掛ける「紳士ファッション大市」がそれだ。
例年5、10月の年2回開催され、今年5月は会期中の6日間で7億円の売り上げを見込む。数ある催事の中でナンバーワンの売り上げ規模を誇り、2位の「イタリア展」と比べても倍以上の差をつけている。
今年の会期は5月13~18日の6日間。コンセプトは「日本のビジネスマンを格好よくしたい」で、スーツ、ジャケット、ワイシャツ、靴などビジネスアイテムが品ぞろえの中心となる。伊勢丹新宿本館の6階、催物場をメインに全部で5会場で展開される。普段は女性向けの商品が中心の新宿本館だが、この時ばかりはメンズ一色の雰囲気になる。
こうしたイベントはレディースにはない。その理由は「女性は基本的に買い物好きで普段から欲しい物はこまめに買う。一方、男性は必要に迫られて買うことが多く、いっぺんにまとめ買いする傾向がある。その機会をご提供するのが『紳士ファッション大市』の役割と考えている」(広報)という。
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