数年前から実現しているバリアのテクノロジー
アニメ『宇宙戦艦ヤマト』などのSF作品では、ミサイルなどの攻撃を受けてもバリアで回避するシーンをよく目にする。子どもながらに、あのテクノロジーのすごさに漠然とした興味を持ったものだ。
実は、バリアのテクノロジーはすでに実在する。アメリカのBoeingが取得した特許が2015年3月23日にPopular Science というサイトで紹介された。その特許のタイトルは、〝method and system for shockwave attenuation via electromagnetic arc〟。日本語では、〝電磁アークによる衝撃波の減衰の方法とシステム〟とでも訳せるだろうか。
技術の詳細を説明しよう。車両にバリアを形成する技術だ。センサーで攻撃対象を検知し、爆発する場所と時間を検知する。そのセンサーからレーザーか電磁場、もしくはマイクロ波によって、水や空気を加熱し、爆発と車両の間にプラズマを形成するのだ。このプラズマがバリアとなる。2015年と少し昔に発表されたものだが、興味深いテクノロジーであることは間違いない。
ほかにも存在する。イスラエルのTrophyという技術だ。2006年7月時点でYouTubeでデモンストレーションの様子が紹介されている。先ほどのBoeingと原理は全く異なるのだが、詳細は次の通りだ。近づいてくる物体をレーダーで素早く検知し、その物体をミサイルのようなもので撃ち落とす、もしくは破壊するというものだ。
超短時間の迎撃ミサイルに近い。読者がイメージしているバリアとは異なるかもしれないが、「攻撃対象から身を守ることができる」という点では、バリアにカテゴライズしてもいいと判断した。イスラエルの軍事技術の高さがここでもうかがえる。
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