「バブル」に踊らされた経営者に共通する考え方 EIEインターナショナルとバブル紳士に学ぶ

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女性たちと泡風呂で戯れる社長のイメージイラスト
(イラスト:北沢夕芸)

「景気が良くなんねえなあ」

そう嘆く社長は多い。いや、社長だけではない。大企業から中小企業まで、50代後半以上のオヤジ(私も含む)は、高い確率で「経済状態が悪い」と思っている。

「昔はタクシーがつかまらなくて、1万円札をヒラヒラさせて止めたよなあ」

彼らの頭に焼き付いているのは、1980年代のバブル景気である。

だが、残念ながら、いくら待っても、そんな大波はやってこない。バブル景気とは、一般の景気循環とまったく違う。実質価値より価格が大きく超えて上昇している状態を指すものであり、そうなると皆が「われ先に」と買いに走るので、さらに価格が高騰する。そして、いつか夢がはじけ、経済が壊滅的な打撃を受ける。バブルは順ぐりに巡ってくるものではないし、そもそも巡らせてはならない。

「バブル四天王」の多くの逸話

私はかつて『真説 バブル』(共著)を書くため、1年半にわたってバブル経済について調査・取材をした。バブル経済はカオスであり、集団的陶酔状態でもある。人々は正常な判断ができない。そして、そこには必ず、異常な状態に導いている人物がいる。

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