
(イラスト:北沢夕芸)
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かつて経済学者のケインズが、「働かなくていい時代」の到来を予言していた。1930年に発表した論文「孫の世代の経済的可能性」によると、年2%という緩やかな成長が続けば、100年後に世界の資本設備が7.5倍となり、経済問題が解決してしまう、と。
働かなくていいのだ。ところが、そこに大きな落とし穴がある。「じゃあ、オレは何をしたらいいのか」と、ノイローゼになる人が出てくると指摘した。したがって、残ったわずかな仕事を分け合って、1日3時間ほど勤務して、問題解決(働きたい病の治癒)を、時間をかけてやるべきだと提言する。
恐ろしいほどの慧眼(けいがん)である。ケインズが予言した100年後は、2030年に当たる。そして今、AI(人工知能)が2045年に人知を超えるといわれている。
日本社会の現実はどうか。
マネジメント職が作り出す「ムダな仕事」
ケインズの予言が実現間近であることを物語るように、大企業を中心に、仕事をしない(役割や責任がない)マネジメント層が急増している。
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