海外の「サマーキャンプ」が教育移住の入り口に、手軽なトライアルとして人気 夏休みに参加できる!シンガポールの最新事情

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海外の教育に関心を持つ親が増えている。実際に教育移住や親子留学を検討する人もいる中で、今は欧米だけでなくアジア諸国も人気となっている。いきなり教育移住となると不安もあるが、その入り口として気軽に参加できるのがサマーキャンプだ。学校などの教育機関が夏休みの間に開催するものが多く、日本から海外のサマーキャンプに参加する人も増えている。ここではパートナーの海外赴任をきっかけにシンガポールに移住し、その理想どおりの教育環境に引かれて永住権も取得したファイナンシャルプランナーの花輪陽子氏にシンガポールのサマーキャンプ事情について教えてもらった。

日本からシンガポールのサマーキャンプに参加をする子も

シンガポール在住、ファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。シンガポールは2022年にあらゆる国から約2800人の裕福な外国人が流入し、昨年はアラブ首長国連邦(UAE)、オーストラリアに次いで富裕層に3番目に人気の移住先となりました(コンサルティング会社ヘンリー・アンド・パートナーズの推計)。

とくにコロナの影響で中国からの超富裕層の移住が多く、シンガポールの総合民間住宅賃貸指数は22年第3四半期に、前年同期比23.9%増(シンガポール都市再開発庁〈URA〉の調べ)になったほどです。

富裕層の移住先としてシンガポールが人気の理由には税制上のメリット、行政サービスや法の整備、治安のよさ、学力の高さなどを挙げることができます。国際学力調査でもシンガポールは、TIMSS(国際数学・理科教育動向調査)2019でトップ、PISA(国際学習到達度調査)2018では1位の北京・上海・江蘇・浙江に次いで2位の学力を誇っています。

花輪陽子(はなわ・ようこ)
シンガポール在住、ファイナンシャルプランナー
青山学院大学国際政治経済学部卒業後、外資系の投資銀行に入社。米投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻を引き金に起こった世界同時不況「リーマンショック」のあおりで、2009年夫婦同時失業を経験。投資銀行を退職し、猛勉強の末、ファイナンシャルプランナーに転身。15年に夫の海外転勤をきっかけにシンガポールへ。1児の母
(写真:花輪氏提供)

最近では日本からの旅行者も増えてきて、私も現地で知人や富裕層のアテンドをする機会も多くなってきました。また、コロナの感染者が減って日本からの交換留学生もぐっと増えました。コロナ対策の成果や治安などからシンガポールが選ばれているのだと感じます。

そんなシンガポールにはコロナ禍以前から日本や周辺アジアからサマーキャンプに参加をする子どもたちが多く、私も紹介を受けてお世話をしたこともあります。今回は夏季シーズンにインターナショナルスクール(以下、インター校)などで行われているサマーキャンプの情報をお伝えしたいと思います。

インター校の夏休みは約2カ月、夏季はサマーキャンプを活用

一般にインター校の夏休みは約2カ月です。学校によって日程が前後しますが、6月中旬から8月中旬にかけて休みの場合が多いようです。夏季シーズンはインター校の多くがサマーキャンプを提供しており、それを活用するのがごく一般的です。

2カ月間の夏休みは非常に長く、旅行だけではやり過ごせない家庭が多いことが理由です。また、学校が提供している、スポーツ、音楽や芸術、ロボティクスや数学、英語や中国語などのクラスの種類が多く充実しているからです。スクールバスや昼食のサービスを依頼することもできるので、学校までの送迎も必要なく親も預けている間はリラックスして過ごせるのです。

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