東海道新幹線の新駅弁ブランド「車窓食堂」の狙い 崎陽軒や551蓬莱に匹敵する認知度を得たい
東海道新幹線の駅弁などを手がけているジェイアール東海パッセンジャーズ(JRCP)が、2022年10月1日、駅弁の新しいブランド「車窓食堂」を立ち上げた。
JRCPが設立20周年を迎える節目に、「当社の駅弁がお客様に豊かな時間をもたらすものであってほしい」との思いを込めて、新ブランドを発足させたという。
一粒で二度おいしい駅弁
新ブランド発足にあわせて、新たな駅弁「二段重 山 ~鶏とだし巻卵~」1100円(税込み)、「二段重 海 ~金目と鯖の煮魚~」1380円(税込み)も投入。東海道新幹線で過ごす時間をより豊かにすべく、その車窓から眺める「山」と「海」をイメージした内容であること、そして「二段重」であることが特徴の駅弁だ。
新幹線の旅らしい非日常感を楽しんでほしいこと、またそのスタイル自体が駅弁にあまりないことが、二段重を採用した理由である。
確かに、駅弁で掛け紙を外す瞬間はワクワクする。それが2回も体験できるわけだ。実際、「二段重はテンションが上がる!」といった購入者からの声があるという。
二段重ならではのボリュームもポイントだ。「山」は、鶏飯、白米のごはん2種類と、鶏の照り焼き、唐揚げ、つくね、そして大きなだし巻き卵などが入る。「海」は、深川めし、白米のごはん2種類と、付け合わせ類、そしてキンメダイの煮付け、サバの味噌煮がそれぞれ大きな切り身で入る。
購入者から「ボリュームに満足」との反響があるというが、価格は一般的な駅弁レベル。キャンペーン価格というわけではなく、昨今の原材料費高騰などで厳しいところはあるものの、企業努力によって実現しているそうだ。
JRCPの設立20周年にあたり、新登場した駅弁ブランドの車窓食堂。しかしその誕生は、単なる20周年記念ではなかった。「強すぎた東海道新幹線」が、背景にあった。
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