刑務所で「日本地図を買う受刑者が多い」意外な訳 「国語辞典」を持っている人もけっこう多い
図書館の本は官本と呼ばれ、もちろん収容者は無料で借りることができます。授業中に聞きますと人気の作家は池波正太郎、山岡荘八、吉川英治、藤沢周平、司馬遼太郎などの名前が挙がります。偉人伝などには田中角栄、徳川家康、織田信長、豊臣秀吉、松下幸之助などの名前を聞きました。
文学や小説以外にはコミック、美術・芸術、将棋や囲碁など趣味の物もあります。また部屋で書評を聞き、興味が出たものを借りることも多いそうです。
もちろん、自前で本の購入も可能です。ただ日ごろの評価によって月に購入可能な冊数が決まったりします。また部屋の本棚に置いておける数にも限りがありますので、読み終わったら廃棄処分にするか、自宅や親戚に送るかしかありません。
施設にもよりますが、購入可能なものとしてアダルト本があります。意外に思うかもしれませんが、コンビニの本棚の成人コーナーに売っている類のものは、ほとんど購入可能です。私にとってもこれは意外でした。もっと規制されていると思っていましたので。
知られせたくない情報は黒塗りに
一般誌や趣味などの専門誌にかかわらず、雑誌類の多くは購入可能です。また暴力団関係者お好みの雑誌類も「この情報を知らせたくない」というところが黒塗りにされますが、手元に届けられます。
この「知られたくない情報」とは、組関係の抗争や、ホットな組関連の人事情報や、事件簿などです。あとヘアヌードや際どい絡みも刑務官の手によって黒塗りにされます。
購読不可のもので言うと、脱獄や殺人、実際の犯罪などに関するもの、オレオレ詐欺、ピッキング、強盗、自殺などの実際の行動の参考になりそうなものはNGです。これらの判断は所長によるものとなっています。
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