岸田文雄首相が駐日中国大使の離任あいさつを受けなかったことが物議を醸した。聞けば、日本の在中国大使も離任時に先方の国家主席や首相に会えたことはないようだ。相互主義に基づき過剰サービスをやめた、ということなのだろう。それより問題なのは、昨年11月の習近平国家主席との首脳会談以降もトップ同士の関係構築が進んでいないことだ。
中国の対日姿勢は明らかに厳しさを増している。米中対立が激化する中で、中国は国際的な孤立を避けるための「微笑外交」を続けてきた。日本もその対象の1つだった。昨年末に日本が中国の台頭について「これまでにない最大の戦略的な挑戦」などとした「防衛3文書」を策定した際も、中国は強い反応はしなかった。
しかし、3月に全国人民代表大会(全人代、国会に相当)を終えて3期目の習政権が本格スタートしてからはステージが変わったようだ。日米を離間するのは難しいと判断したのだろう。
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