近年、リスキリングという言葉を目にする機会が増えている。背後には、急速に進む自動化や国際競争の激化により、伝統的な製造業などの職が失われるという懸念がありそうだ。
成人教育の効果をめぐる先行研究は数多いが、その中で世界的に有名なのが1998年のヘックマンらによる研究である。彼らは、マッチングと呼ばれる計量経済学的な手法について議論し、米国で行われた職業訓練プログラムの月収への効果が成人男性で61ドルだったという結果を示した。
しかし、そうした先行研究では、結果として収入が増加したかどうかに主に焦点が当てられ、どんな教育を受けた結果、どこからどこへの労働移動が起きたのかという過程はわからない。そこで筆者は、デンマークの行政データを用いて分析を行った。
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