日産、電動車ラインナップ強化発表も続く難路 競争力維持には540万台生産への回復が不可欠

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ルノーとの関係を見直した日産自動車が新たな電動化戦略を発表した。投入車種数を引き上げる計画だが、肝心の生産台数が戻っていない。

日産の軽EVサクラ
日産は投入するEVの車種数を増やす予定だが、そのための課題は山積している(編集部撮影)

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「(通常生産能力の)540万台に戻すことだが、どの年にそれを戻すのかいつかはわからない。サプライチェーンのめどがつくまでだ」

日産自動車のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は苦しい説明に終始した。

2月27日、日産自動車は電動化戦略とソフトウェア開発における進捗説明会を開いた。だが、長期目標を引き上げる一方、足下の生産台数の回復は不透明なままだ。

新規車種投入に電池戦略も

この日の説明会は、2021年11月に発表した2030年度までの長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」の計画に向けた進捗の説明がメインだった。

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