スバル、激動期をモノづくり畑の新社長に託す訳 5年ぶりトップ交代、電動化時代の難しい舵取り
自動車メーカー・SUBARU(スバル)の社長が5年ぶりに変わる。人選の背景には何があるのか。
選択と集中――。近年、スバルが大きな成果へと結びつけてきた生き方だ。だが、電動化による「100年に一度の大変革期」には、それがリスクにもなる。これからの難しい状況が反映されたかのようなトップ人事になった。
スバルは3月3日、5年ぶりに社長交代を行うと発表した。2023年6月の株主総会後に現社長の中村知美氏(63)が代表権のない会長に退き、専務の大崎篤氏(60)が新社長に昇格する。
中村社長は、自身の就任のきっかけにもなった完成車の検査不正問題、コロナ禍への対応、今なお続く半導体不足など、ノンストップで降りかかってきた問題を挙げたうえで「一時期の最悪の状況からは脱しつつある。新しい社長、新しい役員体制によって新たな変化や刺激を会社にもたらし、変革をさらに推し進めるときだと判断した」と語った。
後を引き継ぐ大崎氏は、「大変革期といわれるこのタイミングで、混沌とした予測不能な時代における舵取りを担うことに身が引き締まる思い。地に足をつけ、軸をぶらさずに前を向いていきたい」と抱負を述べた。
大崎氏は、スバルでは久しぶりに技術者出身の社長となる。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら