2つの「東京オリ・パラ」がもたらした「ストーリー」 「近未来日本」を見通すヒストリーという武器

東京オリンピック・パラリンピック2021の後で
未来を見通すことがいかに難しいか。それはここ数年の私たちの実感するところである。
1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災など相次ぐ震災や毎年のような豪雨災害は地域的であったが、2020年には新型コロナのパンデミックによって、ある日、全国で学校が一斉休校になり、目前に控えたオリンピック・パラリンピックは延期された。
ほぼ無観客で行われた1年後のオリパラ実施後にも変化は止まらない。2022年2月には国連安保理常任理事国のロシアがウクライナに武力侵攻した。それは近隣の安全保障環境への懸念とも相まって日本の政策の変化にもつながっていく。
2022年末、「国家安全保障戦略」など、いわゆる安全保障3文書が閣議決定され、戦後日本の安全保障政策の大転換だと言われた。それは主力戦車のウクライナ供与を決めたドイツの動向とともに世界的な注目を集めている。日本の「戦後」は終わるのか。すでに新たな「戦前」に入っているのか。そんな議論も聞こえてくる今日この頃である。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら