東洋ゴムの免震ゴムデータ偽装は泥沼状態に 新たに195棟にも被害が拡大する恐れ

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3月27日、神奈川芸術劇場の免震ゴムを視察する、民主党の議員団

「これはもう大罪ですよ。あなたたちは匠の心も良心のかけらもまったくない!」。民主党の伴野豊・衆議院議員は声を荒らげた。

3月27日。長妻昭氏、荒井聰氏ら6人の同党議員は、東洋ゴム工業によるデータ偽装で不適合(性能不足)の「免震ゴム」が納入された、神奈川芸術劇場を訪ねた。免震層を視察後、ヒアリングの席では厳しい声の連発。長妻氏は「驚いたのは大臣認定(の製品製造)をビジネスレベルでできないことだ」と憤る。

同じ27日に大阪の東洋ゴム本社では、株主総会が開かれていた。出席した株主数は、2007年に発覚した「断熱パネル」性能偽装問題後の総会に次ぐ155人、時間は過去最長の1時間54分。冒頭で山本卓司社長ら経営陣が謝罪し、株主からは引責を求める質問も飛んだ。が、山本社長は、「ご迷惑をお掛けした関係者への対応が最優先」と述べるにとどめた。

高減衰ゴムでは各社の差が出やすい

株主が怒るのも無理はない。総会2日前の3月25日、東洋ゴムは当初明らかになった55棟以外に、ほかの免震ゴムにも不適合の“疑い”がある、と発表したからだ。

新たな調査の対象は「195棟」。そのほとんどは先に判明したデータ偽装と同一の担当者がかかわった。特に疑いが強いのは、偽装されたのと同じ高減衰ゴムで、別タイプの製品が使われた129棟だ。残り66棟の大半は、問題の高減衰ゴムと違う、天然ゴムが使われている。

免震部材に詳しく、国土交通省第三者委員会で副委員長を務める北村春幸・東京理科大学教授は、「天然ゴムはメーカーによる差が出にくい。一方、高減衰ゴムは特殊な配合をしたゴムを使い、ゴム自体に減衰(=地震の揺れを吸収)性能を出す。独自ノウハウが必要で、製品ごとにバラつきやすい」と指摘する。

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