韓国訪日ブーム復活の行き先「小樽」に何があるか 小樽人気のきっかけは1995年制作の日本映画

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小樽市は韓国人を惹きつけてきた(写真:小樽市提供)

日本各地でインバウンド復活の兆しがみられるようになってきている。日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2023年1月の訪日客(推計)は全体で149万7300人と前月よりも約12万人増えた。コロナ前に比べるとまだ4割減ではあるが、着実に回復傾向が続いている。もっとも多いのは韓国からの56万5200人で全体の3分の1超を占める。韓国人旅行客が増加している背景を探った。

ノージャパンから訪日観光ブームに

韓国は、海外旅行制限が続く中国を抑え、2022年の訪日客トップ(年間約101万人)になったのに続き、今年1月もトップを維持した。ビザなし自由旅行が可能になったうえ、ウォン高円安のため、お得感があるようだ。さらに日韓関係の改善状況も背景にある。

2019年には半導体輸出規制を巡り日韓関係が冷え込み、「ノージャパン」(日本製品不買運動)にもつながった。しかし、昨年の政権交代以降、大きく潮流が変わり、ノージャパンは下火に。新聞通信調査会の調査(2022年11~12月)では、日本に「好感が持てる」が39.9%と2015年の調査開始以来、過去最高となった。

今年に入ってからは、アニメ『ザ・ファーストスラムダンク』の観客動員数が285万人を超え、韓国の歴代日本アニメ興行1位の『君の名は。』(観客動員数379万人)を追撃中など、Jコンテンツブームも続いている。コロナ禍の制限も解除され、それまで抑えられていた旅行熱に火が付いた。その訪問先が隣国・日本だった。

韓国の旅行者からは「為替も物価も高いアメリカに比べ、日本はコスパがいいし、近いから行きやすい」といった声が聞かれる。韓国のLCCが今月7日、日本行きの激安航空券(福岡6万8100ウォン、大阪7万8100ウォン 1ウォン=約0.1円)のネット予約を開始したところ、希望者が殺到し、ホームページがつながりにくくなった。購入希望者の待機番号は一時6万番台になったという。

観光庁の訪日外国人消費動向調査によると、昨年10~12月に観光・レジャー目的で来日した韓国人旅行客1178人のうち945人、約8割がLCCを利用、滞在期間は「4~6日間」が724人(61%)で最多だった。20代、30代の旅行客が全体の約7割を占めている。

日本への来訪回数で多いのは「1回目」「2回目」がいずれも201人(17%)。「10~19回」が155人(13%)、「20回以上」が90人(7.6%)。10回以上のヘビーリピーターが全体の2割以上もいる。

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