「アウトランダーPHEV」が発売1年で残した爪痕 プリウス、MX-30…ライバル登場が追い風に
アウトランダーPHEVは、日本だけでなく世界各地で販売されている。2013年の発売から2022年までの累計販売台数は、30万台を超えているという。これは日本よりも海外でより多く売れていることを意味する。2021年に登場した現行モデルも、2022年3月にニュージーランド、8月にオーストラリア、11月に北米での販売をスタートした。
ちなみに、三菱自動車のビジネスの軸足は、すでに海外市場に移っている。軽自動車を除いた日本国内向けの乗用車は、アウトランダーPHEVと「エクリプスクロス/エクリプスクロスPHEV」「RVR」「デリカD:5」「ミラージュ」、そしてOEMの「デリカD:2」のみ。しかも、ミラージュは2023年2月で生産を終了することが決定している。
一方、海外向けには、日本向けのラインナップに「トライトン(L200)」「パジェロスポーツ」「エアトレック」「エクスパンダー」「エクスパンダークロス」「アトラージュ」などが加わる。
そうしたラインナップの中でもアウトランダーPHEVは、「パジェロ」なき今、トップクラスの車格と価格を誇る。まさに三菱自動車のフラッグシップという存在となっているのだ。
先行予約で目標の約7倍を受注
では、発売1年を経て現行アウトランダーPHEVの売れ行きは、どのようなものだろうか。
現行モデルは、正式発売の前となる2022年10月から先行注文を受け付けており、正式発表となった12月16日の時点で、なんと月販目標となる1000台の約7倍となる6915台を達成している。予約の内訳は、7人乗りの最上級グレード「P」が76%を占めており、新型の登場を待ちに待ったファンが殺到したことが予想される。
そして、年が明けた2022年の前半がどうかといえば、1~6月の販売台数(自販連「乗用車ブランド通称名別順位」より)は8595台、ランキングとしては30位だった。この台数は前年比883.4%で月販1000台をクリアしているだけでなく、30位というランキングも「デリカD:5」や「エクリプスクロス」を抑えて、三菱自動車としての最上位となる。
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